スマホの普及や法律の改正に伴い、eKYCの導入が多方面で進められています。
銀行口座の開設やクレジットカードの発行の際にeKYCが用いられることはもはや珍しくありませんし、古物商の本人確認業務もeKYCで済ませている企業が増えてきました。
本人確認が楽チンになるって聞くけど、多すぎてどれを選んでいいのかわからないですよ〜
そうね
利便性が高いのはたしかなんだけど・・・
そんなeKYCの導入を検討している古物商の方も少なくないと思いますが、どのeKYCサービスを使ったら良いか迷ってしまうこともあると思います。
実際に「eKYCサービス 導入」と調べるとたくさんのeKYCサービスがヒットします。
なので今回は、eKYCサービスを選ぶポイントを紹介したうえで、古物商にオススメな3つのeKYCサービスを比較してみたいと思います。
eKYCの必要性
古物商として買取業務をする中で、店舗で直接やりとりをすることもあれば、ネットで仕入れることもあると思います。
そんな非対面での本人確認はユーザーにとっても古物商にとっても手間や時間のかかる煩わしいものです。
しかし、eKYCサービスを導入することで、スマホのみで、最短数分で本人確認が完了することも可能なのです。
eKYCについておさらい
ていうか、eKYCってなんでしたっけ?
eKYCは、スマホでできる本人確認よ
本人確認書類の郵送などの手間が省けて注目されている技術ね
まず、かんたんにeKYCについておさらいをすると、eKYCとはオンラインで完結する本人確認サービスのことであり、【electronic Know Your Customer】という単語の頭文字を取った言葉です。
このeKYCを使うと以下のようなメリットを得ることができます。
- リードタイムの短縮
- サービス提供開始までの離脱率の低下
- コストや手間の削減
顧客側の利便性が向上することはもちろん、古物商にとっても業務効率化が図れたり、郵送などによるコストを減らすことができます。
eKYCのメリットやデメリットについてはこちらの記事で解説しているので、併せてチェックしてみてください。
eKYCの選び方・ポイント
このようにメリットの多いeKYCですが、すでにさまざまな企業が独自のeKYCサービスを展開しています。
その中から、しっかりと自社に合ったサービスを選べるよう、5つの比較ポイントを紹介します。
ユーザビリティ
ユーザー(顧客)にとって、一連の流れの中でのユーザビリティ(使いやすさ)というのは非常に大切です。
eKYCを用いた作業には運転免許証やマイナンバーカード・自身の容貌を撮影するなどの作業があります。
従来のように役所へ行き必要書類を揃えたり、郵送の手配などをする手間はありませんが、慣れていない作業にわかりにくいパッケージでは苦戦し離脱してしまう方も中にはいます。
そのため、そのeKYCサービスがユーザーにとって使いやすいかという視点も大切です。
価格
eKYCの導入には当然コストがかかります。
価格は提供している会社によってばらつきがあります。
比較的高価格帯でもさまざまな機能や幅広い業界をカバーしているサービスや、機能性を抑える代わりに低価格で提供しているサービスがあります。
eKYCの導入には諸経費の削減が期待できるというメリットがあるので、しっかりと自社のサービスや予算に見合ったものを選ぶことが大切です。
古物商にとっての利便性
顧客目線でeKYCを見ることも必要ですが、古物商にとっての利便性も大切な要素です。
せっかく導入する気になっても、利用開始までに時間がかかってしまったり、業務における古物商の負担が大きいのであれば導入するメリットも減ってしまいます。
どのサービスがどこまで負担してくれるのか?どのようなサポートがあるか?を考慮する必要もあるでしょう。
追加機能やカスタマイズはできるか
eKYCサービスを提供している企業はいくつもありますが、それが自社のサービスにどこまでフィットするかはわかりません。
「かゆいところに手が届く」ような機能が実装されているかどうか、またそれはどんな機能なのかもチェックのポイントです。
古物商の法律要件を満たしているか
古物商の非対面取引では、古物営業法によりいくつかの方法が指定されています。
もちろんeKYCでの本人確認も認められていますが、eKYCのサービス側が古物営業法に則っているかも確認しなくてはなりません。
もともとeKYCは銀行やクレジットカード会社で多く取り入れられてきた技術です。
そのため、古物営業法の要件を満たしているかも必ずチェックするようにしましょう。
古物商にオススメな3つのeKYCサービス
サービス名 | 特徴 | 価格 | 初期費用 |
IR eKYC | 古物商向けに開発されている。古物台帳自動作成機能あり。 | ◎基本月額5,000円 200円/件〜 | ○200,000円~ |
LIQUID eKYC | AIが審査を行っており、本人確認業務を自動化している。 | ○基本月額30,000円 50円/件〜 | △500,000円~ |
TRUSTDOCK | eKYC導入者数No.1 幅広い業界をカバー | ?要確認 | ?要確認 |
IR eKYC
IR eKYCの特徴
【IR eKYC】は、LINE公式アカウント上で完結する、古物商に向けて開発されたeKYCです。
LINE社が開発した高精度な本人確認AI技術を採用しており、古物商向けにオンライン本人確認を行うための機能がすべてそろっています。
IR eKYCを提供する株式会社インターリユースは、2009年からインターネット通信販売で中古ブランド品を扱う企業としてスタートしている企業です。
そのため、今までのノウハウや実績があり、はじめてのeKYC導入で不安な古物商も万全なサポートが受けられます。
オプションでは古物台帳の自動作成や宅配買取機能などの利便性がありつつも、必要最低限の機能でシンプルさ・使いやすさを考慮し、低コストでの提供がされています。
ユーザビリティ | LINE公式アカウントから本人確認 |
価格 | 初期費用20万円〜/月額5,000円〜(26件以降1件200円) |
利便性 | 最短2週間で導入可/LINE公式アカウントの用意が必要 |
追加機能/カスタマイズ | あり/古物台帳・宅配買取・API連携 |
法令対応 | ○ |
LIQUID eKYC
LIQUID eKYCの特徴
【LIQUID eKYC】は、AIによる審査を取り入れており、本人確認業務を無人化することができるeKYCサービスです。
直感的に操作ができるデザインとAIを活用したきめ細かいエラーメッセージ等の対応により離脱率が3.0%以下という数字を記録しています。
また、カスタム機能も充実しており、追加料金を支払えばますます使いやすくなるサービスです。
iOS/Android シェア9割以上の機種に対応し、主要な本人確認書類全てに対応している点も魅力的です。
ユーザビリティ | 申し込みフォームから本人確認 |
価格 | 初期費用50万円〜/月額5万円〜(1件数十円〜数百円) |
利便性 | 最短1週間で導入可(カスタマイズ内容による)、申込フォームへのタグ埋め込みまたはアプリへの組み込みが必要 |
追加機能/カスタマイズ | あり/ICチップ読み取り・目視確認の外注化 |
法令対応 | ○ |
TRUSTDOCK
【TRUSTDOCK】は、金融・保険・古物・人材・マッチングアプリ・不動産など、とにかく幅広い業界で取り入れられているeKYCサービスです。
機械と人でダブルチェックを行うことにより、画像認識技術では発見できない偽造も検知可能にしています。
公式発表の導入社数は100社以上で、その圧倒的な導入実績により蓄積された豊富なノウハウから手厚いサポートが期待できます。
eKYCによる本人確認はもちろんのこと、各種確認業務のアウトソーシングも可能です。
自社のサービスや顧客のニーズに合わせてあらゆる本人確認業務をオンラインで完結することができます。
ユーザビリティ | アプリから本人確認 |
価格 | 要問い合わせ |
利便性 | 3週間〜導入可/各種確認業務を24時間365日アウトソーシング可 |
追加機能/カスタマイズ | あり/完全カスタム開発・eKYCだけでなく様々なKYCに対応 |
法令対応 | ○ |
まとめ
いかがでしたか?
今回は、古物商にオススメのeKYCサービスを3つ紹介しました。
従来の本人確認よりも効率的で利便性に優れるeKYCは、今後ますます活躍の場を広げていくでしょう。
「興味があるけどよくわからない」
「自社のスタイルにはどのように当てはまるのか」などありましたら、まずはお気軽にお問い合わせください。