「新進工房【革職人の裏側】」(登録者数 5.06万人)よりご紹介します。
チャンネル視聴者よりお借りした、楽天に出店されている某質屋で55万円で購入した「レディ ディオールのバッグ」の真贋鑑定をご紹介します。
本物もお借りして、視聴者から提供されたバッグを革職人のご兄弟目線で解説されています。
バッグが送られてきた経緯
レディ ディオールって、中古でも高いんですね。
本物なら妥当な金額じゃあないかしら?本物なら。
楽天に出店している買取業者が販売していたバッグだそうです。
この質屋はヤフーにも出店しているようですが、住所を調べてみたところその住所地は更地になっていたとのことでした。
そこで、革職人のお二人に真贋鑑定をしてもらうということのようです。
第一印は?
私には本物か偽物かさっぱりわかりません。
素人が見分けるのは難しいのよ。
革職人目線で見るポイントがあるの。
お借りしている偽物?のバッグを確認していきます。
○弟さんの感想
・これほんまに偽物?
・めっちゃ手をかけてある
・これがコピーならば、これを作った職人がディオールに「これ自分で作ったんです」って行ったら普通に受かる
○お兄さんの感想
・これめっちゃ上手い
・スーパーコピーよりスーパーコピー
・クオリティ面で言ったら本物、それがオフィシャルか否かの話
・チャームに至っても一つも手を抜いていない
お二人の真贋鑑定では、現時点では「本物」という鑑定でした。
ちなみに、質屋に持ち込み査定をしてもらったところ、人気のバッグなのに95,000円だったそうです。
真贋に関しては言われなかったようですが、ネットの知恵袋の情報では人気のバッグなので偽物でも買い取る可能性があるとのこと。
しかし真偽は不明です。
革職人目線で鑑定
革職人の方がどういったところを確認するのか楽しみです。
自分たちでオリジナル作品を作るから見るところが違うわね。
まだ偽物しか見ていないとのことですが、偽物の特徴がなかったそうです。
色々と偽物を分解していて偽物が絶対にする作り方があるということで、そういうところを見ていくようです。
本物は初見のお二人ですが、偽物との違いを見ます。
1.ステッチ
○一番端の終わりが、返し縫いをしていない(本物も同じ)
・返し縫いしていない=後ろから糸を出して結ぶなどをして手間をかけている
※ハイブランドの糸処理は、返し縫いをせずに裏から糸を出して補強テープなどを貼って作り込んでいるため、表側からは返し縫いの跡が見えなくなっています。
○ボディとマチつなぐ最後のステッチと、天をいっているステッチが見事合っているのとフラップもすごく綺麗にできている(本物も同じ)
○ハンドルの終わりも返し縫いをしていない(結んで中に入れている)
2.金具
○クオリティが本物と同じ
3.付属品
○チャームの縫い目も本物と同じ
4.コバ
○綺麗で本物と同じクオリティ
5.底
○ランポーニのスタッズを使用している(※お兄さんの憶測)
○ニッティングのステッチに合わせにいっている(偽物の方がテクニックがある)
6.キルティング
○左右対称(本物も同じ)
7.タグ
○位置が違うが、職人目線でいうと生産のブレなので大きな違いはない
・これまでの技術を見ると、タグの位置位は簡単に真似できる
8.ショルダー
○ベルトループの裏の処理が、本物が✕(ぺけ)で、偽物がコの字のようになっている
※なぜこのような違いがでるのか?
弟さんの知人の職人がイタリアで、ハイブランドの仕事を受けている工場で働いていたとのことで、ということはハイブランドも自社生産だけではなく協力工場でも生産していて、こういう裏などはそこまでの基準が無いのではないかと話されています。
真贋結果
本物か偽物かどっちでしょう?
これまでの話を聞いていたら予想はついたんじゃないかしら?
偽物としてお借りしたバッグですが、革職人の判定で「本物」と判定されました。
ご兄弟曰く、偽物の特徴がないとのことです。
クオリティも高く手間をかけて作られているので本物ではないかということでした。
このバッグを分解しても良いと言われていたそうですが、「本物です」と連絡を入れたところ安心されていたそうです。
本物買うなら正規店
革職人の真贋鑑定はいかがでしたでしょうか?
今回は「本物」と鑑定されましたが、「偽物」の可能性もあったわけです。
ブランド品は高いですが、相場より安く売られている場合には「偽物」というリスクがあります。
普通の方には真贋を見抜くことが難しいので、動画でも話されていますが正規店でご購入されるのが一番かと思います。
日本の革職人も良いものを作っているのじゃ。
そんな職人のお店に足を運んでみてはどうかな?
ここではご紹介出来なかったこともありますので、是非動画をご覧になって下さい。